FRONT DESIGN TALK

金属フレームと美しく一体化する、
スタイリッシュなガラス手摺を実現。

ピアース神楽坂センティア

ピアース神楽坂センティア|PIAS KAGURAZAKA CENTIA

神楽坂駅からほど近くに2024年6月に竣工した「ピアース神楽坂センティア」は、モダンなファサードのデザインが印象的です。特にグリッド状に並んだ開口部を縁取るガラス手摺は、この建物のデザインにすっきりとした解放感を生み出しています。この開放感あふれるシャープさを生み出すために、フロントは様々な工夫を凝らしました。

通常ガラス手摺では枠の中にガラスをはめ込むため、枠に太さが生まれてしまいます。しかし今回必要とされたものは出来る限りスリムなもの。そのため、枠にガラスを差し込み、ガラスを上からのみ取り外せるようなつくりにしました。その結果、ガラスと手摺に隙間が生まれず、ガラスと手摺が一体になったようなすっきりとしたつくりが実現できました。手摺のみ太く、枠はスリムでシャープに仕上がったことによって、その広々とした開口部をより強調させます。また、壁面からわずかに外に出した四方枠から感じられる立体感はぜひ注目していただきたいポイントの1つです。

今回手摺枠に採用された仕上は、ムラ感の少ない深みのある黒。単色の黒では表現できない奥行き、そして金属そのものの表情を強調させる仕上を目指しました。

タイルの白やベージュ、ガラスといった明度・彩度の低いファサードの仕上材の中で、フロント仕上げの手摺と枠の黒が全体を引き締めるアクセントとなっています。

ガラスと金属が生み出したこのスタイリッシュなガラス手摺枠は、洗練された神楽坂という土地にふさわしいレジデンスの一部として人々の生活を彩ります。

参考資料