2024年9月に大幅にリニューアルされた住友林業城南支店ショールームには、入口から受付、中央の商談スペースの壁面に至るまでフロントのグラデーションの仕上が使用されています。

住友林業の支店ショールームには、選りすぐりの内装材や外装材・キッチンなどの設備機器が展示されており、来店されたお客様は展示品を見て触れて体感することで各仕様を決めることができます。そのような支店ショールームの中でも、この城南支店は世田谷区に位置しているため、リニューアルするにあたり内装には高級感がありシックなものが求められました。

デザイナーの方は、当初は別の色仕上を求めてご相談にいらっしゃいました。しかし話を進めていく中で、職人の高い技術力が生きたグラデーション仕上をご提案したところ、デザイナーの方に高く評価いただき、今回の仕上を採用していただく運びとなりました。

天井に近づくにつれて、黒から金属素地のシルバーへ滲むように移り変わるグラデーションは、職人の手作業による研磨とカラーリングで出来上がった唯一無二の仕上です。カラーリングの工程では、デザイナーの方に仕上工場へ足を運んでいただき、グラデーションの割合のご指示をいただきました。その結果、イメージされた黒からシルバーへの微細な変化に近づけることができました。

また、グラデーションの割合だけではなく、色にもデザイナーの方のこだわりが反映されています。通常のCRAFT N.-FADEは墨のような青みの強い黒色を使用していますが、今回のグラデーションで使用されたのは黄みを含んだ深みのある黒。シックではあるものの温かさも持ち合わせている黒なので、お客様が住宅について安心して相談していただける温もりある空間にも調和します。

さまざまなこだわりが詰まったグラデーション仕上の壁パネルが、お客様の住宅づくりへのこだわりに寄り添う空間の一部となることを願っております。